THE FORUM 世田谷

思考の変遷 130327

mtmemo

The FORUMという場所を去年の10月ぐらいにオープンした。立地は決してよくないが、建物がとても素晴らしい。その建物をシェアオフィスとして運営している。

この素晴らしい建物と出会ったのは2011年の秋ぐらい。シェアハウスを多く運営していたので、お声がかかった。リーマンショックと、震災の影響でこういった和洋折衷建築好きの外国人エキスパッドが皆本国に帰ってしまい、高い賃料を払える人がいなくなってしまった。その運用方法をオーナーさんは困っていた。シェアハウスとして運用ができないかという問いかけだった。

僕らが提案したのは、改装して、シェアオフィスとすること。

こんな立地でオフィス!?と多くの人が懐疑的だった。

僕も改装費を投資家から投資してもらおうと思ったが、理解は得られなかった。

じゃー自分たちでやるしかない。お金をかき集めて、内装を変更。固定家賃で借上げて、このプロジェクトがスタートした。普通この場所でリスクとらないよ、と、みんな思っている。

結果、現在、まだ満室にはならず、普通のプロジェクトよりも苦戦している。

でもこれは仕方ない。こういった価値を理解してもらえる人に出会っていくのには時間がかかる。

利便性という視点でオフィスを見ていったときに、確かにこの立地はない。

それら多くの現実的なことを凌駕して、この空間で過ごし、この空間で仕事をし、この空間で出会う人たちとの関係性に、価値を感じる人。1000人に一人とかそれぐらいではなかろうか。この場所には普通の人は集まってこない。やはりとても強くて、魅力的で、何かエネルギーを発する人。そういう人のみが集まってきている。

収益性という視点のみで考えれば、同じお金かけるならもっと儲かる案件はある。しかし、どうもそうはいかないんだよな。そういう案件は投資家さんのお金を使ってしっかり儲けてもらう。難易度高くて、儲からなそうだけど、何か大きな価値を感じるもの。そういうものをリスクとってやってしまう。そういう習性がある。

でも、収益性のみならず、総合的価値を享受するには、実は近道でもある。なぜなら、こんな変な物件に集ってくる人は、それはそれは魅力的で力のある人たちばかりだからだ。今後入居者の方もこの場で紹介していきたい。運営している我々、社員たちも、そんな人たちと普通じゃ会えない。普通じゃ会えない人たちに会えること自体、会社全体としてはとても価値のあることだと考える。

事業を続けていくと、いかに、成長するかだとつくづく思う。成長とは別に去年より売り上げが伸びました、的なことではない。個人、組織、両方だが、スキルが向上し、考え方が向上し、人格が向上すること。その成長の実感のみが仕事をしている理由だったりする。

そういう意味では、僕もそうだが、社員にとっても、The Forumは成長の機会なのだ。

僕らメンバーもThe Forumの場で勉強をしていきたいと思う。

The Forumはとりあえず7年間定期借家で借りたので、7年間は続ける。我々社員は大体20代後半から30代、40代前半くらいまでだ。この年代にとっての7年間ってとてつもなく大事だ。ぼーっと過ごした人と、何か追及して過ごした人と。多分一生取り返しがつかない差がつく。そんな大事な時期にThe Forumを運営していろいろな機会に恵まれることは、とても意味があると思う。

Forumに関しては、まだまだいろいろあるが、また次回。

2013.03.28 Thu by 武藤 弥 from Staff

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