THE FORUM 世田谷

#007 美しき摂理の探求者・宰務智子さん

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美しき摂理の探求者・宰務智子さん

食もアロマも自然の叡智、人類の祖先は同じ生命。
本質の探究と学びにこだわり、ひたむきに実践する。

―― 智子さんは、恵比寿で大人気のカジュアルフレンチレストラン「Aila」を経営される傍ら、アロマテラピーの国際資格を取得され、ご高齢者を対象に、臨床アロマセラピストとして活躍されています。食、アロマとつながる、智子さんの探求と学びの根底には何があるのか、ぜひお聞かせください。

宰務 料理自体は、小学校低学年から興味がありました。おままごとの延長であっても、遊びではなく、本格的に調理して、お友達と食べていましたね。高校も、本当は家政科に行きたかったくらい。だけど、偏差値時代の大人たちの常識に流されて、進学校に入ったのですが、食に惹かれ続けていたので、将来は、食の領域で活躍するジャーナリストになろうと思っていました。

その頃から不思議と、自ら作って提供するとか、売るとか、そういう風には考えなかったの。もちろん、会社を作ってレストランを経営するなんて、思ってもみなかった(微笑) そう言う直接的なことじゃなくて、本質的な食の意味を探って人に伝えることで、世の中の役に立ちたいと思っていました。食って言うテーマは、ずっと明確でしたね。

…子供の頃から、事象的なものより、神秘的なものに惹かれていました。親にねだって買ってもらうものも、聖書物語の大人向け絵本とか、正倉院の宝物の写真集。
そう言うものに触れる中で、感じていたのかも知れませんね。宗教が形になる以前から、人は命の欲求として、生きるため、食べるために、どうしたら実りや獲物に与かれるかと考え、祈るしかなかった訳でしょう。そう言う生の営みの根源的なところにあるのが食で、それこそかけがえがないものだと。

そこから、アロマの世界へ入っていったのは…。
20代ではじめた白金台のレストランを閉めて、「Aila」をつくる時に、自分らしい食の世界を創りたくて、ぱっと閃いたのがアロマだったの。少し前の日本では、ポプリに入っている精油も、何だか胡散臭かったでしょう(微笑) でも、アロマは本来、食と同じように大自然の恵み。それを暮らしに取り入れたり、身体に施したりすることは、叡智そのものなのね。

ハーブやスパイスを使った野菜がいっぱいのお料理は、もともとの弊社の流れだったのだけど、より深めるためにアロマの勉強をして、国際資格を取りました。

 

―― 時短で学べる教材も沢山ある中で、寝る間を惜しんで勉強し、最も難しい国際ライセンスに挑戦されるのが、智子さんらしいですよね。最近では国際水準マナー、プロトコールを学ばれ、海外での講演にもいかされているようにお見受けします。

宰務 国際的に仕事をするイメージは、小学校の卒業文集にも書いたほどで、ずっとあったけれど、そもそも表面的な、枝葉を求めるような学びには興味がない、わかない。根っこと言うか、本物を知りたい。普遍的で、国や時代、社会情勢に振り回されないものを学びたいと考えます。

プロトコールはまさに、国境や時代を超えた、とても普遍的なもの。一般社会での人と人との間で求められるマナーとは違って、正確に言うと“儀礼上における国家間の公式なルール”なのですが、テーブルマナーだけではなく、それこそ、紳士淑女の精神概念にはじまり、国の象徴の取り扱い方、贈り物やエスコートの仕方まで…。国際人としての振舞い方を、あらゆる項目で示したもので、内容は多岐にわたります。
儀礼上と言えばそれまでだけど、元は王侯貴族たちが栄枯盛衰の中で身につけたものなので、気配りの心が前提にあり、身につければ、世界のどこでも自信を持って、堂々と振舞えます。

海外の仕事が依頼されるようになったのは…、シンクロですね(微笑)
プロトコールの勉強をしていたら、そういうお仕事が舞い込むようになって、この4月からは、フェリシモの表参道教室で、国際社会貢献について考える講座の、司会進行役を務めることになりました。
1回目はユネスコ憲章をテーマに。私も一緒に講師の方を向いて学ぶ、対話形式なの。 日本人が真の国際人になれるようなクラスを設けられたらと、最初は、プロトコールを直接教えることも考えたのだけれど、それ以前に、地球的現状や課題を知るのが、人としての心のあり方や振る舞い方を学ぶ上で、とても大切なことだと感じたので。

“国際”って言うと、自分とは遠く、かけ離れていると考える人もいると思うけれど…。私は、皆さんよりもむしろ世界人類皆兄弟って、気持ちが強いかも。
…どう理性的に考えても兄弟じゃない?元を辿れば、何億年も前に海に生まれた、ひとつの小さな命こそ祖先。それに、自分から40世代さかのぼると…、平安時代ね。自分に対して命が関わっている人が、一兆人超えている。つまり、どう考えても、家族ですよ(笑)

だから、同じ祖先をともにする『one for all,all for one』のスピリットをまず伝えたいし、この心があったら、社会貢献なんて言葉もいらない。感じているだけで、豊かで温かい気持ちになるものだと思います。

―― 最後に。
THE FORUMで、智子さんがやってみたいイベントはありますか?

宰務 フェリシモのクラスのような感じで、『星の王子様』を一緒に観て、自然や宇宙とのつながりや、真の国際平和について、皆さんと理解を深め合うような会をしたいですね。できれば、原語で観たいな。わからなくてもフランス語のシャワーは気持ちいいですよ。本当に素敵な映画だから…。

通訳は私が? できたら素敵ですね…(微笑)

フェリシモ しあわせの学校 オープンクラス2013春
詳細はこちら http://rvsinfomation.com/rvs/omotesando.pdf

株式会社 レーヴ・ド・ヴィスタジオ http://rvsinfomation.com/rvs/
レーヴ・ド・ヴィ スタジオ ダイアリー http://rvsdiary.exblog.jp/
フェリシモ しあわせの学校 オープンクラス2013春
申込先 http://shiawase.jpn.com/detail.cgi?id=58&cid=1

2013.04.11 Thu by 弦巻 響子 from interview

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